育児本

【まとめ】本当に頭のいい子を育てる 世界標準の勉強法|茂木健一郎

この記事では

  • 世界標準の勉強法ってどんなもの?
  • 頭のいい子を育てるにはどうしたらいい?
  • 家庭で簡単にできる方法はある?

といった疑問に「本当に頭のいい子を育てる 世界標準の勉強法|茂木健一郎」を参考にしてお応えしていきます!

本書から「頭のいい子の親」はどういうことに気を付けているのか?をいくつも学ぶことができました。

かない

世界標準の学習法から家庭で実践できることまで、サクッとまとめました!

本当に頭のいい子を育てる 世界標準の勉強法 (PHP新書)
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世界標準の勉強法とは

注目されているのは「探究学習」

世界標準の勉強法として「探求学習」が注目されています。

探求学習とは

  • まだ調べられていないことを見つけること
  • 興味のあることを自ら突き詰めて調べていくこと

のような学習のことをいいます。

探求学習が大切な理由として、以下のような背景があります。

■ 探求学習が大切になる理由

・AIが台頭する未来がやってくる
・インターネットによって大半のことは調べれば分かる時代になった
・学歴や偏差値をあげるなど、これまでのやり方が通用しなくなってきた

公務員の仕事までAIに取って代わられる可能性のある未来。

これまでは「いい成績をとって、高い学歴を持っていれば安定…」という時代でしたが、未来はそうはいきません。

AIでは代替できない人材になるために「探求学習」が注目されています。

AIが苦手な分野を伸ばせ

多くの仕事がAIに取って代わられる時代だからこそ、AIが苦手な分野を伸ばしていく必要があります。

AIが苦手な分野として

  • 新しい分野を開拓する
  • 誰もやったことのないアイデアを実現させる

などがあります。

以上のようなことを達成するためには「地頭の良さ」が大切になります。

その地頭を伸ばすために「探求学習」が効果的なのです。

かない

その子のベースとなる実力を付けるために「探求学習」が大切になりす!

探求学習において大切なこと

探求学習で大切なことは

  • 興味のあることを追求すること
  • 役に立つか、立たないかは関係ない

ということです。

たとえば、子どもがオンラインゲームに熱中している場合。

親から見ると「ゲームばかりやっていないで勉強もしてほしい…」と思ってしまいがちですよね。

しかし、探求学習で大切なのは「役に立つか立たないかは関係なく、とにかく興味のあることを追求する」ということ。

  • オンラインのシュミレーションゲームで戦う
  • 昆虫採集で、蝶ばかり追いかける
  • 一日中絵ばかり描いている

など、追求する内容な何でもOK。

自分で興味を持って、探求することが最も大切です。

探求することは、役に立たないことでOK!

探求学習のメリット

探求学習を行うメリットは、以下の3点です。

  • 実際の仕事に近いことができる
  • 最高のパフォーマンスを発揮できる脳に変わる
  • 問題の本質に迫る思考ができるようになる

実際の仕事に近いことができる

探求学習は「まだ調べられていないことを見つけること」であり、これは実際の仕事に近いものです。

本の企画を考える、という課題を設定したときにやることは

  • 今、どんな本が売れているのか
  • 本を売るためには誰に書いてもらうのがいいか
  • 既存の本にはない企画は何か

などを考える必要があります。

調べていく中で疑問が生まれ、それがどんどんと問題の本質に迫っていく…これはまさに社会人がやっている仕事そのものです。

探求学習により実際の仕事に近い体験をすることが可能です。

最高のパフォーマンスを発揮できる脳に変わる

探求を深めていくことで脳が「フロー状態」になり、最高のパフォーマンスを発揮できるようになります。

フロー状態の説明はここでは割愛しますが、要は「最高に集中した精神状態」のことを指します。

  • 探求により、課題や仕事に没頭する
  • 脳内でドーパミンやセロトニンが活性化し、快感を得る
  • それにより集中力がアップ
  • 脳が最高のパフォーマンスになる

探求学習により上記のようなサイクルが発生し、脳のパフォーマンスを高めることもできるのです。

問題の本質に迫る思考ができるようになる

探求学習により、問題の本質に迫る思考ができるようになります。

そもそも探求学習とは「調べて知識を深めていく過程で新たな疑問が生まれ、それがどんどん問題の本質に迫っていくもの」です。

たとえば、オンラインのシュミレーションゲームに熱中している子どもの場合。

勝つために必要なことを調べていくと、新たな疑問が生まれてきます。

  • もっと勝率を高めるためにはどうすればいいのか
  • 他の人はどういう戦略を使っているのか
  • 歴史上の戦いでは、実際にどんな戦略が使われていたのか

などの疑問が湧き、さらに探求していくことができます。

「なぜ?」「ほかに方法はないか?」などと探求していくことで、どんどんと問題の本質に迫る思考が可能になります。

頭のいい子の親が家庭でやっていること3選

頭のいい子の親がやっていることを、本より3つ抜粋してご紹介します。

  • スマホを探求学習の入り口にする
  • 家の中に紙の本を置いておく
  • 勉強の邪魔とされていたものを活かす

スマホを探求学習の入り口にする

「頭のいい子の親」は、スマートフォンを探求学習の入り口にしています。

なぜなら、スマートフォンは使い方次第でいくらでも探求学習を深堀りすることができるからです。

2017年に芥川賞を受賞した山下澄人さんは、受賞した作品をなんとスマートフォンで執筆されたそうです。

「スマートフォンを小さいときから与えてしまうと、ゲームや遊びにばかり使ってしまうのでは?」と考えがちですよね。

しかし、頭のいい子の親は「これってどういうことだろう?スマホで調べてみよう!」とうまく好奇心や探究心を促してあげています。

「スマートフォン=悪」と考えるのではなく、うまく使えば探求学習を促すことも可能なのです。

家の中に紙の本を置いておく

「頭のいい子の親」は、紙の本を自宅に置いています。

オーストラリア国立大学と米ネバダ大学は、25〜65歳の16万人を対象に「国際成人力調査」を行いました。

その結果「16歳の時点で家に紙の本が何冊あったかが、大人になってからの読み書き能力、数学の基礎知識、ITスキルの高さに比例する」ということが分かりました。

この研究で分かったことは

  • 自宅に「紙の本」があった人ほどテストの点がいい
  • 80冊ほどあった場合、テストは平均的な点数になった
  • 350冊以上になると、本の数とテスト結果の関連性は小さくなる
  • 読み書き能力だけでなく、数学の能力も強化される
  • 親が本を読んでいるかどうかは関係ない

などです。

本がたくさんあると、それ自体が「親の背中」になるのでしょう。

最近は電子書籍も増えたり、メルカリなどで本を売却したりできますが、子どものためにも「紙の本」を置いておくものいいかもしれません。

勉強の邪魔とされていたものを活かす

「頭のいい子の親」は、勉強の邪魔とされていたものを活かすようにしています。

なぜなら「本当に邪魔かどうかは、子どもが大きくなってみないと分からない」からです。

本書で紹介されているのは落合陽一氏のお父さんとのエピソード。

父親の落合信彦氏は、国際政治ジャーナリストであり小説家。そんな父親から学んだ一番のことは「ワイン」だったそうです。

落合陽一氏の活動とワインは、直接的には結びつきません。しかし、何がこどもの血となり肉となるのかは一人ひとり異なります。

  • マンガ・アニメ
  • ゲーム・インターネット
  • 海外旅行・旅

などなど…一見勉強の邪魔になりそうなものでも、何に興味を持つかは大人にはまったく判断できません。

役に立たなそうなものでも、子どもの前に並べてあげるのは大人の大切な役目です。

探究心の鍛え方

探究心を鍛えるためには、以下の3点を意識しましょう。

  • セレンディピティを意識する
  • ドーパミン・サイクルを回す
  • 普段の生活の中でも探求し続ける

セレンディピティを意識する

セレンディピティとは「偶然の幸運に出合う能力」のことです。

なぜセレンディピティが大切かというと、じっとしていても幸運はやってこないからです。なんでもいいので行動を促す必要があります。

セレンディピティは

  1. 行動
  2. 気付き
  3. 受容

の順で訪れます。

なのでとにかく行動することが大切。Aを目標にしていたとしても、BやCに出会い、探求するテーマが変わってもOK!

また、セレンディピティを活かすには「受容」することも大切です。

変わる勇気を持てなければ、自分が探求するテーマと出合うという幸運はやってきません。

「行動・気付き・受容」を意識して幸運との出会いを大切にしていきましょう!

ドーパミン・サイクルを回す

わたしたちの「やる気」はドーパミンという神経伝達物質によってもたらされています。

達成感を得られればドーパミンが放出され、脳は快感を得ます。そして、その行動を繰り返したくなります。この繰り返しがドーパミン・サイクルと呼びます。

達成感を得られればいいので、探求内容が役に立つ・立たないは関係ありません。

  • 興味のあるものから探求する
  • 達成し、ドーパミンが発生
  • その結果行動を繰り返し、熟達する

まとめると上記のような行動の流れになります。

繰り返しになりますが、役に立つ・立たないはあまり考えず、子どもが興味を持ったことを探求させてあげるようにしましょう。

普段の生活の中でも探求し続ける

探究心は、日常の中でも鍛えることができます。

普段の何気ない日常の中にも探求のタネは潜んでいます。例えば、公園に散歩に行ったとき。

どんぐりを発見したときなどは

  • このどんぐりの正しい名前はなんだろう?
  • 日本全国では何種類くらいあるのか?
  • 食べれるどんぐりってあるの?それはどんなどんぐり?

など、いくらでも探求することができます。

その探求も、スマートフォンが使えればかんたんに行うことができますね!

「探求なんてどこから始めていいか分からない…」という方は、ぜひ視野を広げて日常生活を送ってみてください。

まとめ

この記事では「本当に頭のいい子を育てる 世界標準の勉強法|茂木健一郎」を参考に

  • 世界標準の勉強法「探求学習」について
  • 頭のいい子の親が家庭でやっていること3選
  • 探究心の鍛え方

をお伝えしてきました!

これまでの時代とは、評価基準が変わってきている…その変化している時代の中で大切な教育は「探求」とのことでした。

探求をするために「役に立つ・立たない」という価値観を、まず親のわたしが外していこうと思います。

本書では「探究心」だけでなく「続ける力、集中力、記憶力、思考力」の鍛え方も詳しく解説されています。

気になる方はぜひ本書も手にとってみてください!

本当に頭のいい子を育てる 世界標準の勉強法 (PHP新書)
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